時局へ日東給食が掲載されました
新着情報 : 2013年2月10日
時局社発行の「時局」の「愛知中小企業家同友会の元気印」に日東給食のインタビュー記事が掲載されました。
「価格競争に走らず園児の体に良い給食づくり」
日東 専務 酒井裕身
愛知中小企業家同友会の元気印一九七三年に父が事業所用給食業社として創業。幼稚園、企業、老人福祉施設などへの給食サービスのほか、関連会社で喫茶店の運営や、土日祝日に結婚式場の中に入って料理をつくることも行っています。 創業時は総菜屋さんがお弁当もちょっとやっているという形でしたが、十二、三年前に幼稚園給食へ参入。 現在、七割くらいが幼稚園向けの給食となっています。
企業用のお弁当だけでは競争が激しく、安売り競争に乗らないように付加価値をつけて売ろうとしても、なかなか価値を理解していただけません。 加えて景気の悪化に伴い会社が弁当代の一部を負担していた制度が撤廃されたりして、ますます値段重視の流れに。 しかし幼稚園では子供の健康を気遣って、少々高くても体に良いもの、添加物の少ないものが望まれます。 そこで、そちらの付加価値の高いお弁当をつくっていく方向へと転換しました。
きっかけは「幼稚園児用の弁当はできるでしょうか」という問い合わせが一件入ったことでした。 経験がありませんでしたので、厚生労働省が主催するセミナーなどに出たりして勉強。 今では四十件ほどの幼稚園の給食を受け持っており、幼稚園に関しては尾張地区ではまあまあのシェアがあります。
新学期には当社の弁当づくりの方針を保護者に伝えるとともに、ハンバーグ、オムライスなどの味にパンチのあるものばかりを食べさせているとお子さんの味覚が鈍くなってしまい、大人になったときに出汁の味がわからない人になることも・・・といった食育の話もさせていただいており、そういうことを行う業者は以前はあまりなかったので、それもシェア獲得につながったのかなと思っています。
私たちの業界で一番怖いのは食中毒です。 それを防止するために多くの業者は、体に良くないといわれるようになった保存料に代わって、現在は日持ち向上剤といわれるph調整剤を使っているのですが、それだって体に蓄積されていくでしょうから、とりわけ子供には良くない。 そこで当社ではそういうものは使わず、つくったらすぐに瞬間冷却機で冷やして細菌の繁殖を抑えるなどの工夫を施しています。
何から何まで冷凍食材が登場している時代ですが、極力、生の素材から手づくりしているのも特徴です。 市場から買ってきた生のニンジンを切って使えば甘くて美味しい料理ができあがりますが、繊維質がむき出しになった冷凍野菜ばかり食べさせていると、野菜嫌いな子供になってしまうからです。
世の中、少子化が叫ばれ、子供を扱う事業には先がないと、この業界でも園児向けの給食をやめて老人向けに切り替える業者も出ていますが、子供の数が少ないからこそ、そこにお金を使うということもあります。
「タニタ食堂」といった本が売れるなど、皆さん、健康にいい食へとシフトしていっていると感じます。 「安い弁当」ではないうちの弁当の良さをわかっていただける人が増えることを期待して、体に良い給食、お弁当をつくり続けていきます。